PROJECT STATUS
プロジェクトの現在地
- 現在の段階
- 実証
- 状態
- 進行中
- 開始日
- 2025-08-20
- 商品化目標
- 未公表
キオクシア株式会社は、これまで主にデータ保存に使われてきたフラッシュメモリを、AIサーバーの処理能力を支える高速なメモリ階層として活用するための技術開発と事業化を進めています。
AIサーバーでは、高性能なGPUだけでなく、GPUの近くに大量のデータを置くためのHBMやDRAMが必要です。しかし、HBMやDRAMは高速である一方、価格が高く、搭載できる容量にも限界があります。
キオクシアが目指しているのは、大容量化しやすいフラッシュメモリを高速化し、HBMやDRAMと従来型SSDの中間を担う新しいメモリ階層を構築することです。
2025年8月20日、キオクシアとNEDOは、容量5TB、帯域64GB/s、消費電力40W以下のフラッシュメモリモジュールを試作し、動作を実証したと発表しました。
この試作では、複数のフラッシュメモリをコントローラー経由で数珠つなぎにするデイジーチェーン接続、128GbpsのPAM4高速通信、データを事前に読み出すフラッシュプリフェッチ技術などが採用されています。
この成果は、NEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」における研究開発として実施されました。対象事業の期間は2021年度から2024年度です。
その後、キオクシアはAI向けフラッシュメモリの事業化に向けた複数の製品開発を公表しています。
2026年8月3日には、CXL対応メモリ拡張モジュール「KIOXIA XL1シリーズ」を発表しました。低遅延フラッシュメモリ「XL-FLASH」とCXLインターフェースを組み合わせ、アクセス頻度の低いデータをフラッシュ側へ移すことで、DRAMを効率的に使うことを目的としています。
XL1シリーズは、2026年8月中に業界パートナーへ評価用サンプルを提供する予定とされています。
2026年8月4日には、AIアプリケーション向けSuper High IOPS SSD「KIOXIA GP1シリーズ」の開発を発表しました。
GP1シリーズはPCIe 6.0とNVMe 2.2に対応し、第2世代XL-FLASHを採用しています。GPUから高速フラッシュメモリへの直接アクセスを想定し、最大1,000万ランダムリードIOPSを実現すると公表されています。
評価用サンプルは、2026年末までに限定顧客へ提供される予定です。
これらの製品が実用化されれば、高価なHBMやDRAMだけに依存せず、AIが利用できるデータ容量を拡大できる可能性があります。GPUがデータを待つ時間を減らし、AIサーバーの導入費用や運用効率を改善できる可能性もあります。
一方、現段階では評価用サンプルを中心とした開発段階です。正式な販売開始時期、販売価格、採用企業、年間生産能力、利益率、キオクシアの業績への貢献規模は公表されていません。
また、2025年に公表された5TBモジュールと、2026年のXL1・GP1シリーズが直接の後継製品であるとは公式に説明されていません。
未来産業地図では、これらを個別製品の単発ニュースとしてではなく、キオクシアがフラッシュメモリをAIインフラの高速メモリ階層へ展開する事業化プロジェクトとして追跡します。
今後の主な確認項目は、評価用サンプルの提供開始、顧客による採用、正式製品化、量産開始、生産能力、設備投資、販売価格、売上および利益への貢献です。
使用技術とプロジェクト内での用途
参加企業とプロジェクト内での役割
参加企業
キオクシアホールディングス株式会社
役割キオクシアグループの経営管理、資金調達、設備投資判断を担う。
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技術的・産業的な接点を理解するための参考情報です。正式な提携や採用を示すものではありません。
